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同じ尾根の、南と北

片面は日を受け、片面は受けない。数千年たつと、二つはもう同じ山に見えない。

北半球で尾根が南北に伸びていれば、その両側は以後ずっと違う量の日射を配られる。南向きの斜面は乾きが早く、春先から温まり、雪は対岸より数週間早く消える。北向きの斜面は融け水を抱え、土は冷たいままで、向こう側では育たない針葉樹を並べる。日本語には日向斜面と日陰斜面という言い方があり、中国の地図はそれを陽坡・陰坡として地名に固定した。

尾根を撮った写真は、意図せずこの事情を記録してしまう。同じ一枚の左半分は草と岩が午後に白み、右半分は朝から動かない影を抱えた濃い針葉樹になる。境の線は誰かが引いたものではない。稜線に沿い、気候がどちらへ傾くかで一世紀ごとに少しずつずれる。

画面に置くと、この対比がほとんどの仕事を済ませてくれる。半分は明るく半分は重く、フィルターは一度も触っていない。山の壁紙が理由もなく安定して見えるとき、たいていは日射が測ったこの均衡が効いている。撮影者が立ち位置を選ぶのに要した時間より、ずっと長くかけて出た答えだ。

山の湖 4K壁紙 · 山 · 3840×2160
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