開く前のシダはきつく巻かれていて、先端は中心にしまわれている。あとで使うために取っておいたもののようだ。巻貝の計算はもっと遅い。どの部屋も前の部屋より大きいのに、かたちを変えた部屋はひとつもない。螺旋の不思議はそこにある——何年伸びても、別のものにはならない。
近づいて撮ると、このかたちは目に働きかける。縁で止まらず、一周ずつ内側へ入っていく。終わりまで行く気のない道をたどるときの歩き方に近い。マクロレンズで絞りを開ければ、はっきり写るのは一周だけで、中心は着く前にほどけてしまう。欠点というより、見るという行為の正直な報告に見える。
画面に置くと、螺旋は付き合いやすい。道筋はくれるのに行き先はなく、アイコンの脇に静かにいて、見終えることを求めない。一週間たってから、中心から三周目にはじめて気づく。たいていの画像はそこまで持たない。